一生懸命勉強したつもりだったのだが…。僕にはエンジニアになるなぞ無理なのだろうか
ITパスポートって範囲も広いし、一生懸命勉強しても落ちてしまうことだってあるよね。そういうときは勉強のやり方を見直して、再チャレンジしてみよう!
こんにちは、梯はしこです。
私はITパスポート、情報セキュリティマネジメント、応用情報技術者を取得しています。ところが、基本情報技術者を持っていません。
その後は再チャレンジすることなく放置中です
3つのIT資格を保有し(すべて一発合格)、1つのIT資格に落ちたわけですが、資格勉強をする中で、少しずつ効率的な勉強方法についてわかってきました。
本記事では、自分の経験上わかってきた資格試験に「落ちやすい勉強方法」「合格しやすい勉強方法」を解説していきます。
私が考える「落ちやすい勉強方法」
突然ですが、私は商業高校の出身です。
当時は商業系の資格をこれでもかと受けさせられましたが…わりと落ちてきました。クラスの半分以上が合格するような試験でも普通に落ちています。
数々の資格に落ちまくってきた私が、今だからこそ思う「これは駄目だったな…」という勉強方法について思い出話していきます。
「効率」ばかりを重視しすぎる
私は学生時代から勉強が苦手だったのですが、「勉強方法」とか「記憶術」といった類の本は結構読んできました。
もちろん効率を上げるために工夫することは間違ってはいませんが、人には向き不向きがあります。
たとえば
- ノートを書くのは時間の無駄!ひたすら読んで覚える
- 過去問が大事!参考書はいらないからひたすら過去問解きまくってパターンを覚えろ!
- 参考書は2時間程度でサッと読めばOK!それで全体の流れを掴もう!
みたいな勉強法を仕入れてきては取り入れるわけですが、私の頭にはなかなか入りませんでした。きっとこの勉強方法がピタリとハマる方もたくさんいるだろうとは思います。
が、試してみて自分には向かないと思ったら、潔く撤退することをおすすめします。
応用情報技術者試験では、参考書を見ながらノートを作りました。自分なりに重要そうなポイントを抜き出したり、関連する用語を調べてメモしたり。
言葉を選ばずに言うと「泥臭い」勉強方法かもしれません。
参考書とノートを行ったり来たりしながら書き出していくうちに、少しずつですが記憶が定着していきました。私の場合はどうやら愚直に向き合ったほうが成果が出るようです。
余談ですが、私の夫はいわゆる「つよつよ」エンジニア。
勉強も得意で、「画像記憶」という特殊技能(?)を持っています。これは物事を覚えるときに画像そのものをまるまる暗記してしまえる方法なんだそうで。
応用情報技術者試験も3日間ほどかけて参考書を通読しただけで合格していました。
そういう人が身近にいると、
なんて思ってしまいますが…人には人それぞれ向き不向きがあります。夫はできるのに私にはできない…と落ち込むこともありましたが、まあ、仕方がありません。できないものはできないので諦めましょう。
そんなわけで、今ではマイペースにノートを積み上げております。
本気で覚えようとしていない
「効率ばかり重視しすぎる」という項目でも触れましたが、私はとにかく短時間でサクッとできる勉強方法を模索。
その結果、下記のような勉強方法を実践していました。
- ひたすら過去問を解きまくる。何度も反復してれば覚えるはず
- ひたすら参考書を読みまくる。何度も反復してれば覚えるはず
確かに反復学習は非常に大切とされています。
ところが、いつまでも「何度も反復してれば覚えるはず」と思いながらダラダラ同じことを繰り返していたため、だんだんと脳に刺激もいかなくなり、時間を無駄にする勉強をしてしまったように思います。
そんな気概で向き合わないと覚えられないものもあります。何度も間違えてしまう問題、いつも忘れてしまう用語、そういったものについては、タヌオと同じように気合を入れて取り組みましょう。
最初からいきなりハードルを高くしすぎる必要はないと思っていまして。
いきなりたくさんのことは覚えられませんから、反復時に少しずつハードルを上げていくことをおすすめします。
過去問演習なら、
- 1回目は問題と解答を見るだけでOK
- 2回目は問題と解答とその解説を見るだけでOK
- 3回目はほかの選択肢の解説も見てみる
- 1回目、2回目で間違えた問題にはしるしをつけておく
- 3回目に間違えた問題については、ノートに書いてしっかり復讐する
ということで、ちょっと気合が入るはず。
過去問演習をしない
下記の記事でもちらっと書きましたが、何を思ったか私はITパスポート受験時、過去問演習を一切しませんでした。

買ってきた問題集が用語を書き込むタイプのドリルだったので、それをやっていました。結局このドリルが全然解けず、時間がかかりまくった結果、過去問にまで手が回らなかったというわけです。
過去問やって、余力があれば書き込みドリルだろう…
フォ吉の言う通り。
資格試験は過去問の攻略が鍵。
ITパスポートの場合、
- 四択問題が100問出る
- 過去問と似たような問題が出題されている
- 問題と解答を覚えるだけでも「知識」として使える問題が多い
という特徴があります。
インプットとアウトプット、両方の勉強ができるので非常にタイパが良い勉強。もう一度書きます。資格試験は過去問の攻略が鍵。
余談ですが、私が持っているIT系資格はIPA主催のものばかり。
IT系資格には、IPA主催の資格以外にもベンダー系資格などもあります。
それらを持っていない理由は次の通り。
- 過去問が公開されていない
- 受験料が高額(数万円する)
問題集などは出版されているのですが、IPA試験ですっかり過去問を信じ切ってしまった結果、絶対に落ちることのできないベンダー試験(お財布へのダメージが大きすぎて)の受験に躊躇してしまっていました。
受験料が4万円近くするよ…
参考書を読まない
さて、過去問の重要性に気が付いてからの私は、
ということで、過去問ばかりやるようになりました。
どんなに知識をインプットしても、問題が解けなければ合格できません。せっかく参考書を読んでノートを作っても、いざ過去問を解いてみたら
となりそうで怖かったので、過去問を解きまくるというやり方は精神を安定させるという意味でも私に合っていました。
ところが、それが行き過ぎた結果、
と考えて、基本情報技術者試験では参考書を読まずに挑戦。そして撃沈。
私の様子を見ていた夫は、
なんて呆れた様子でした。
確かに一理ある。というか二理も三理もある。
いつの間にか「なんとしてでも資格に合格する」ことがゴールになってしまっていて、本来の目的を見失ってしまっていました。
私の目的。それは…
こと。
エンジニアになって最初のうちは、わからないことは上司や先輩に聞けばいい。
知らなくて当然のことなのか(その現場特有の業務知識とか)、知らないと恥ずかしいことなのか。新人のうちはその判断がつかないので、特に何も気にせず知らないことは聞けたわけです。
ところが1年2年と経つうちに、だんだんと
という状況に。
知らないとまずそうだぞということだけはわかるけど、知らない。
でも恥ずかしいので聞けない。後でこっそり調べる。調べた結果、それを理解するのに必要な知識が足りないので、また調べる…。そんな毎日。
体系的に基礎を学ぶことで、そういうストレスから解放されたいというのが当初の目的でした。
資格合格の鍵は過去問演習。IT知識を身に着けるためには参考書。
私が考える「合格しやすい勉強方法」
落ちやすい勉強法を見ていったところで、今度は合格しやすい勉強方法について考えてみましょう。
勉強嫌いの人(私のような)だと、少し実践が難しい(めんどくさい)ものもあるかもしれません。最初からハードルを上げすぎず、取り入れられそうなものから少しずつやってみましょう。
1冊の参考書を信じて読みまくる書き込みまくる
落ちてしまった基本情報技術者受験の際、私はいわゆる「参考書ジプシー」状態でした。
あまりにもアルゴリズムが苦手で、参考書を買っては途中まで読み、
そんなことを繰り返していました。
お金もかかるし、結局どの本も途中で挫折。
確かに参考書との相性というものはありますが、最初に「これだ!!」と決めたら、その参考書が親友です。とことんその1冊と向き合うことをおすすめします。
とことん基本に立ち返る
ITとは直接関係ありませんが、最近こんな本を読みました。
テレビやYoutubeなどでおなじみの経済アナリスト・馬渕磨理子さんの著書で、勉強したことを仕事に活かして収入を上げるコツを解説している本です。
この本に書かれていたことの1つに、「本質を掴むことを重視する」というものがありました。
よく使われますが、言葉で説明しようとするとなかなか難しいですね。馬渕さんは次のように説明されていました。
- 本質の理解=基礎固め
- 基礎固めとは物事の本質を問う作業
- 本質を問うとは定義づけ
- 定義づけとは言葉の意味や関係性を説明できるレベルで理解していること
ITパスポートのインプットは、「全体流れを理解して用語を覚える」。これが大半を占めています。(計算問題とかもありますが…)
そうしたITパスポートの出題範囲内の用語については、参考書や過去問でカバーできるのですが…。
「知っている前提で説明されるけど実は知らないこと」に気が付いて、そこから学んでいくのが大切だと思っています。
たとえば、プロトコルという用語。
プロトコルとはネットワーク分野で登場する用語で、「通信規約のこと」と説明されていたとします。「通信」という言葉と「規約」という言葉が出てきました。
通信とはデータをやり取りすること。規約とは決まり事、約束事。つまりプロトコルというのはデータをやり取りするために必要な決まり事というわけです。
そこからさらに、そもそも「データをやり取りする」とはどういうことなのか、なぜ決まり事が必要なのか。そういったことにまで踏み込んで考えられると理解が一気に深まりますね。
用語の説明に使われている言葉がそもそもピンと来ない場合は、そのまま覚えるのではなく、できるだけ自分が腹落ちできるところまで噛み砕いて定義づけをしていきましょう。
ただし、調べていくうちにものすごい深淵に迷い込んでしまうこともあります…。そういうときは、ある程度のところで諦めて、
くらいの理解で先に進めましょう。
このときにわからなくても、勉強を先に進める、上位試験に挑戦する、業務経験を積む、といったことで突然霧が晴れることがたくさんあります。
記憶の定着を図るためのスケジュール管理
そう決めたら、まずは勉強スケジュールを立てましょう。
勉強期間は人によりますが、だいたいIT未経験の場合は1か月~3か月くらいで考えてみれば良いかと。
詳細なスケジュールについては人それぞれやり方があるかと思われますが、ITパスポートは次のようなステップで学習するのがおすすめです。
- 参考書を通して読む
- 興味を持った分野の範囲で参考書を読む
- 2番でインプットした分野の過去問を解く(5年分くらいやると安心)
- 次に興味を持った分野の範囲で参考書を読む
- 4番でインプットした分野の過去問と、一度解いて間違えた問題を解く
- 2~4を繰り返して全範囲終わらせる
- 年度別で過去問演習、何度も間違える問題は参考書に立ち返る
最初に参考書を読むときは、全体の流れを掴む目的で。細かい用語の暗記などは分野別勉強のときに進めていけばOKです。
4番の問題演習では、3番でインプットした過去問+これまで解いて間違えた問題も解きましょう。ちょうど忘れた頃にもう一度アウトプット&インプットです。
最後に総仕上げとして、年度別で過去問を解いてみます。
このとき、
- 何度やっても間違える問題
- 1回目でできたのに間違えた問題
この2つの問題に対して再度インプットをしましょう。
何度も間違える問題については、
- ノートにまとめてしっかり理解を深める
- 今は無理と諦めて捨てる
このどちらかの判断が必要です。
どちらのほうがより合格に近づけるかで選択してみよう
毎回毎回「覚えたるぞ!」「理解しちゃるぞ!」という気概を持って反復学習しましょう
ぼんやりタイムは思い出しタイム
いろいろなところで言われていますが、覚えたことは定期的に思い出しタイムを作るようにすると、記憶に定着します。
- 移動中
- 寝る前
- トイレの中
- お風呂の中
- 休憩中
などなど…。
参考書を広げたり過去問を解いたりはできないけれど、頭の中だけはちょっと自由にできるとき。そういうときに、覚えた用語の説明を頭の中で説明してみると、定着率はぐーんとアップします。
ぼんやりタイムは、普通にぼんやりしたくないか!?
勉強するときは勉強を頑張るとしても、そうでないときまで試験勉強一色というのはなかなかしんどいものですよね。リラックスして何も考えない時間だって超大事。
できるときだけやってみてね!
まとめ
やはりリベンジしたいので、勉強方法を見直してみることにする
勉強はそれぞれ自分に合った方法でやるといいけど…それでもやっぱり資格試験に合格しやすいやり方っていうのはあると思う。
僕としては、次のようなやり方をおすすめしたいかな
- 1冊の参考書と過去問でインプットとアウトプット
- 覚える→忘れる→思い出すのサイクルを回して定着させる
- 「自分の言葉で説明できるか?」を問いかけて本質理解に努める
本記事では、自分の体験をベースとして資格試験に落ちやすい勉強法・合格しやすい勉強法というテーマでまとめてみました。
勉強方法は人によって合う・合わないがあるかと思いますが、それを見つけるためにはいろいろな方法を試してみるしかないと思っています。
ぜひ、今回の記事を参考に自分に合った勉強方法を模索してみていただければと思います。