無料で勉強して合格する方法はないものか…
もちろん参考書は1冊あったほうが勉強のハードルはぐーんと下がるけどね
こんにちは、梯はしこです。
私は数年前にIT業界未経験、というか社会人未経験、というかニートという状態でITパスポートを受験しました。
できるだけお金をかけたくない。
そう思いつつも参考書と問題集を買ってきて勉強しましたが、インターネッツには有料級の無料教材がたくさんあるということに、合格してしばらくしてから気が付きました…。
本記事では、ITパスポートの学習に役立つ無料教材をご紹介いたします。
IT知識のインプットに役立つサイト
まずはITの基礎知識を身につけましょう。
参考書があればそれを読めばいいのですが、インターネットからの情報だけで知識を仕入れるのは少し大変かもしれません。
- 特定の分野について詳細に解説してくれているブログや動画
- 用語を検索するとそれについて詳細に解説してくれているブログや動画
無料でIT基礎知識を学んでいく場合、下記のような順番で学んでいくのがおすすめです。
- IT塾の動画を視聴して知識をインプット
- 過去問演習をしてアウトプットしつつ、問題、解答、解説を読み込んでインプット
- わからなければIT用語辞典で確認
- それでもわからなければ用語をひたすらググって答えを探し出す
IT塾
私が知る限りもっともITパスポートの出題範囲を体系的にまとめてくださっているサイトです。
このサイトのメリットは次の通り。
- 動画教材なので講義ベースで勉強したい人におすすめ
- 全100講義と大ボリューム
- Q&Aも用意されている
一方でこんな側面も。
- 機械的な音声が苦手な人だと閲覧が難しいかも
- 最終更新が2017年
IT塾は動画教材なのですが、キャラクターが講義してくれる形式で、ゆっくりボイスのような読み上げです。
こういう音声があまり得意ではない方の場合、全100本の動画を閲覧するのは少し大変かも知れませんね。
また、最終更新が2017年ですので、最近の傾向は取り入れられていない可能性が高いかと思います。
私も全部は視聴できていないのですが、苦手なところだけつまみ食いして勉強させていただきました。
「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典
こちらのサイトはITパスポートを受験した際に大変お世話になりました!
上記のIT塾や過去問演習で不明点が出たときは、まずこちらのピヨ太君のサイトで調べてみましょう。
IPA情報処理推進機構
ITパスポート試験を主催しているIPAの公式サイトと公式Youtubeチャンネルでは、セキュリティについて学べる教材が充実しています。
おまけ:まさるの勉強部屋
こちらはおまけになります。
まさるさんという方が運営されているYoutubeチャンネルで、主にCCNAやネットワークスペシャリスト対策の動画をアップされています。
そんなのいきなり言われてもわかるはずが…
まさるさんが専門としているネットワークやセキュリティは、ITパスポートの出題範囲。この辺で躓いたら、ぜひまさるさんの初心者向け動画で解説を見てみてください。
ちなみにITパスポートを主催しているIPAは、今後セキュリティ人材の育成に力を入れていきたい様子。今からセキュリティに強くなっておくと、基本情報や応用情報で大きなアドバンテージになること間違いなし。
問題演習ができるサイト
ITパスポート合格の鍵は過去問演習にあり!
というわけで、ITパスポートの過去問を無料で解けるサイトはこちら。
- ITパスポート試験ドットコム(過去問道場)
- ITパスポート公式サイト
はい、お馴染みですね。
ITパスポートの問題演習に関しては、本当にこの2つだけでOKだと思います。
個人的には、問題集はお金をかけなくても大丈夫かと。
順番に見ていきましょう。
ITパスポート試験ドットコム
すでに至るところで
と絶賛されているので、知っている方のほうが多いかもしれませんね。
はい、例に漏れず私も絶賛させていただきます。
ITパスポート受験時には過去問道場を活用しなかったため非常に苦戦しましたが、応用情報技術者受験の際には大変お世話になりました。
- 平成21年度~最新の過去問をすべてWeb上で解ける
- ほぼすべての問題に詳細な解説が載っている
- 会員登録で自分の成績を管理できるから苦手を潰せる
ITパスポートは過去問と全く同じ問題は出ませんが、類似した問題は出題されます。何度も反復してぼんやりとでも問題ごと記憶してしまえば、勝ったも同然。
余力があればほかの選択肢や、解説も読み込んでみよう
ITパスポート公式サイト
ITパスポート公式サイトでも、平成21年度~最新の過去問をPDFでダウンロードできます。
ITパスポートはCBT方式の試験なので、わざわざ紙に印刷する必要はないと思われるかもしれません。確かに普段の問題演習は過去問道場をベースにしたほうが効率的。
私の場合、何度も間違えてしまう問題は紙に印刷してノートに貼り、解説を手書きすることで記憶するようにしています。
- 過去問道場で分野別に問題を解く(1周目)
- 数日後に再び過去問道場で分野別に問題を解く(2周目)
- さらに数日後、2回連続で違えた問題を解く(3周目)
- 3周目で間違えた問題をITパスポート公式サイトから印刷し、それをまとめた「間違いノート」を作成
- さらに数日後、1度も間違えたことがない問題以外を解く
ということを時間の許す限り繰り返し、最終的に年度別で過去問を3年分くらい解いて完了、としていました。
それでもやっぱり参考書はあったほうがいい理由
ここまで見てきた通り、一切お金をかけずとも試験対策をすることは不可能ではなさそうです。
その理由としては次の通り。
- 出題範囲を体系的に学べる
- 重要事項がわかりやすい
- シラバスに沿って定期的に改訂される
- 試験に合格してからも辞書として使える
ITパスポートの試験範囲は広く浅く。すべてを完璧に理解しようとするよりも、よく出題される重要テーマに力を入れたいところです。また、定期的にシラバス(IPAが公表している試験範囲)が更新されるため、それに沿った勉強をする必要があります。
参考書の場合、最新の出題範囲が体系的にまとまっており、かつ「どこが重要なのか?」がわかりやすく構成されているものがほとんどです。
さらに、参考書が1冊あると試験が終わった後にも辞書的に活用できて便利です。
たとえば未経験からITエンジニアへの転職をした場合、最初はわからないことばかりだと思います。
上司や先輩から指示があっても、その指示が知らない単語で構成されていて、意味がわからない…。なんとなくプロジェクトに入ったけど、今どういう工程で、何をすればいいのかわからない…。
そんなときはITパスポートの参考書をもう1度読み直してみることをおすすめします。おそらく試験勉強をしていたときよりもするすると頭に入ってくるはず。
実際に使っていた3冊の参考書
という感じで紹介したいのですが、参考書は相性がすべて。
書店で手に取ってみる・電子書籍サンプルをダウンロードするなどして、中身を見てから自分が好ましいと思うものを1冊選んでみてください。
ここでは私が使っていた参考書をご紹介しますが、ITパスポートではなく上位試験対策で読んだ参考書を含みます。
ITパスポート最速合格術 ~1000点満点を獲得した勉強法の秘密
私はこの参考書でITの基礎を学びました。
IT未経験どころか会社勤めの経験もなかったので、企業活動などについてもピンと来なかったんですよね…。
この本は「たこ焼き屋を営む企業の活動を通して学ぶ」という趣旨で解説されているのでイメージが掴みやすかったです。
ニュースペックテキスト ITパスポート
重要事項がコンパクトにまとまっていて説明も非常にわかりやすいのが特徴。
IPA試験対策講座が充実している資格学校TACの出版です。体系的でありながらも、試験によく出るポイントを重点的に学べるので無駄がありません。
キタミ式イラストIT塾 ITパスポート
私は基本情報の参考書が職業訓練で教科書として指定されていたので、最初に手に取ったITの本がキタミ式でした
イラストがたくさん使われていて、漫画を読んでいるように勉強できます。きのことどんぐりのやり取りが可愛い。
私はIT知識が皆無のときに基本情報の参考書を見て、
ということで怖気づきました。(もっとも読んでいたのは基本情報技術者の参考書だったので当然かもしれませんが…)
かわいらしい見た目に反して結構情報量が多く、中身は硬派です。
そこで上述した『ITパスポート最速合格術』をメイン教材に据えたのですが、どうしても苦手な分野について改めてキタミ式を読んでみるとこれが非常にわかりやすい。
応用情報技術者を受験した際にも、
という分野について改めてキタミ式で勉強。わ、わかりやすい…。するする頭に入るので感動でした。
無料で先生に教えてもらう!職業訓練という選択肢
最後に。
職業訓練に通って無料で(というかお金を貰える場合もある)授業を受けるという方法もあります。
失業中の人が再就職に向けた知識や技術を身に着けることを目的とした学校です。
国や自治体、もしくは委託された民間の学校が運営しており、IT系以外にも、ビジネス基礎や介護系、美容系、建築系など、さまざまなカリキュラムがあります。
職業訓練校に通いたい場合は、最寄りのハローワークで申し込むことができます。
…ので、結局は参考書1冊買うよりはお金かかるかも
それでも職業訓練校に通うメリットは大きいかと。
- IT系の授業が受けられる
- 質問できる先生がいる
- 一緒に勉強できる仲間ができる
- 就職支援が受けられる
また、求職者支援制度の条件に当てはまれば、月額10万円の職業訓練受講給付金が貰えるケースもあります。
職業訓練受講給付金が貰える条件はいくつかあるため、詳しくはハローワークで聞いてみてください。
基本的には下記のような条件となります。
- 自分の収入が月8万以下
- 世帯の収入が月25万円以下
- 世帯の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地や建物を所有していない
- 8割以上の出席率 ※欠課・遅刻・早退はやむを得ない理由の場合のみ
たとえテキスト代がかかったとしても、職業訓練受講給付金の条件に当てはまれば、完全無料どころかお金を貰いながらITパスポートの勉強ができちゃいますね。
まとめ
でもやっぱり僕としては参考書が1冊あったほうが勉強が捗るとは思うかな
今回は、「完全無料でITパスポートの勉強は可能か?」ということを解説しました。
結論、可能だと思います。
IT塾やピヨ太君で基礎固めをして、過去問道場で演習しまくる。この方法であれば受験料以外のお金をかけずに学習できます。
ただしIT知識が皆無の場合は、無数に広がるネットの海から最新かつ体系的にまとまった情報を集めてくるのは簡単ではありません。
短期間で効率よく合格することを目指すなら、自分に合った参考書は1冊、読んでみることをおすすめします!